「検事・悪玉」2016年03月19日

土曜ワイド劇場は、橋爪功 主演の「検事・悪玉」だった。
新シリーズだ。
検事でありながら、事件の捜査に首と突っ込んでその真相を探る、さらにベテランと新人 (若手) の組み合わせも、ほかでも似たような設定のドラマがあるが、これは少し違った。
はじめは、19歳の大学生の殺人事件だ。
その手口から怨恨の線で捜査が進められ、被害者による過去の犯罪行為がわかってくる。
一方で、週刊誌に、被害者 (学生) について卑劣な本性が暴露され、ネットに誹謗中傷する書き込みが拡散していく。
さらに、同じような手口の事件が連続し、それらに関連する過去が明らかになる。
かぶりものした正義のヒーローを気取った人物まで現れたり、退職した刑事が絡んだり、事件の側面は幅広い。
カメラ目線の独白など、いつもの土ワイとは違う「遊び」の演出は面白い試みだ。
最後、伏線がすべて回収された結末は意外だった。
事件全体の構図としては復讐劇になるのだが、少年法の問題やネットの掲示板の誹謗中傷が絡んでいて、扱っている内容は深く重い。
「検事」の言葉や振る舞いは、時に冷徹で残酷のようにも思える。
いつの間にか、犯人の側に同情するような甘ったるい人情劇に慣れてしまっていたが、犯した罪は断罪されるべきで法の下の平等ということにあらためて気づかされた。
若い刑事 善田まなみ 役の 真野恵里菜 さん、SPEC のときとは違う印象が素敵だった。
このシリーズ、次回作にも期待したい。

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