感想 (17) 古事記2014年03月09日

これまで読んだ本の感想 (その 17)。
Kobo のトラブルや Arduino にかまけていたせいで、あまり読書をしていなかった。
これまで、ミステリー系が続いていたので、久しぶりの古典に挑戦。
古事記 (現代語訳) を読んだ。

o 古事記 解説 - 武田祐吉
o 古事記 - 稗田阿礼

解説と合わせて読んではみたものの、理解するのは難しい。
日本最古の歴史書ということだが、「歴史」(史実の記録) ではない。
書かれたのが 8 世紀で、当時はそれが真実であった (そう信じられていた) かもしれないが、現代からみれば、あり得ないことも書かれているからだ。
けれども、当時の口伝えを紙に墨と筆で書き留めたものであり、実際に見た人の手による正確な記述をまとめたものではないからこそ、そこに表現されていることをもとに、いろいろ推理し、考えることができる。
きっとそれが 8 世紀の手書きの文章が 21 世紀の電子媒体になっても読まれていることの理由であり、魅力の一つなのだろう。
自分にとっては、内容はともかく (わかってないので)、最初の部分 (序文) だけで圧倒されてしまった。
作者は 稗田阿礼、編者が 太安万侶、記された年号が 和銅五年 (712 年)。
歴史の教科書で学んだことを目の当たりにして、ものすごく感動した (衝撃と言ってもいい)。
「なぜ、学んだときに読まなかったのか」と後悔したが、たぶんそのとき読んだとしても、これほど感動するとは思えない。
歴史 (史実の記録) ではないと書いたが、それ (古事記) 自体が「歴史」(そのもの) なのだ。
自分も、ようやく古いものの良さに気がつくようになったのかもしれない。

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