幸せとは、改札越しに見つけた妻と買物袋2016年02月20日

先日読んだ本「ショート・サーキット」に影響されたせいか、小さな幸せ をテーマに追加してみようと思う。
それは、いつも身近にあったはずなのに気が付かなかったものであり (青い鳥)、近くを探してなければ、ほかのどこを探してもないもの (オズの魔法使い) らしい。
枕草子 の 清少納言 や 徒然草 の 吉田兼好 のようになれるはずもないが、マネすることくらいならできるだろう。
「幸せとは」は、スヌーピーやチャーリー・ブラウンで有名な「ピーナッツ」(チャールズ・M・シュルツ) の "Happiness is a ..." シリーズにちなんだものだ。

買物袋

妻から「駅まで迎えに来てほしい」というメールがあった。
それほど遅い時間ではないが、「不審者がいるんだよ」と書いてあった。
市から配信された安心・安全メールからの情報らしい。
襲われるような歳でもないと思うのだが、迎えに行かないわけにはいかない。
駅でしばらく待っていると、改札の向こうに見覚えのある手提げカバンを見つけた。
「お食事会」に出かけた妻が帰ってきたようだ。
「ただいまぁ」というなり、手提げカバンを押し付けてきた。
持てと言うのだ。
不本意ながらも、いつものように受け取ってしまう。
「こっちは、おみやげ」
と言うもう一方の手には何やら別の袋を下げている。
「おいしいって有名な店で買ったんだから。」
お菓子のようだ。
「バウムクーヘンだよ。好きって言ってたでしょ。」
そんなこと言った覚えはないと反論する暇もないうちに、買い物自慢が始まる。
半ばあきれていると、
「帰ったら、食べようっと。」
と言い出す。
やっぱり自分が食べたいのだ。
帰り道も続く他愛もない話。
「何か言った?」
と不意を突かれる。
答えの代わりに、そっと妻の手をとった。

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