感想 (53) キマイラの新しい城2016年05月08日

これまで読んだ本の感想 (その 53)。

「おすすめ」で紹介され、そのタイトルと表紙に惹かれて読んでみることにした。

o キマイラの新しい城 - 殊能将之

ミステリー・サスペンスのカテゴリに分類されているが、内容紹介で「750年前の死の真相を探れ」などとなって、普通のミステリーでないことは想像できたが、これまで読んだことがない内容だった。
フランスの古城を移築したテーマパークの社長が、その城主の亡霊にとり憑かれた。
社長の部下に呼ばれた探偵は、その犯人を突き止め、事件の真相を探れと依頼される。
無理やりな推理は軽いし、亡霊 (中世の騎士) が見た現在の風景 (六本木ヒルズ) の描写が笑える。
社長の言動、コスプレによる事件の再現、六本木ヒルズでの大立ち回りなど、何とも奇抜でとてもおもしろかった。
一般的なミステリーやサスペンスのように謎や推理を楽しむのではなく、ばかばかしさが楽しめるエンタテインメントだった。